コラム
気ままに猫ぐらし その 六
「にゃんこの瞬発力はどこから来る?」
ベッドの下から聞こえるゴソゴソと動く物音…。
ちょうど私の頭の下あたりでございます。「…またギージーか」と思ったのもつかの間、頭の上のほうからバサーッと音がしたかと思うと、お腹の上にドドーンッ。「…う゛~」と呻き声をあげる私…。

そうなのです。拙宅のギージー(男の子・1歳)は、エネルギーがありあまっているのか、時折このようなひとり遊びをして悦に入っているのでございます。6キロ近い個体がお腹の上に落ちてくるのですから、たまったものではありません。しかし、呻き声をあげることしかできない私。

つくづく感心してしまうのは、なんの助走もしていないのに、よく思い切ったジャンプができるものだということ。ベッドの上部と壁の間の、ほんの少しの隙間から、のそのそと構えて、「とりゃ~っ!」とばかりにジャンプして私のお腹の上に着地しているのです。「あっぱれギージー!」と、愛猫を褒め称えてしまう私ですが、どうやらこうした身体能力の高さは、何もギージーに限ったことではないようです。

その秘密は、にゃんこの「筋肉」のつくりにあります。筋肉は「筋繊維」という細い繊維の集まりで、「赤」と「白」の2種類があります。赤い筋繊維は「赤筋(せっきん)」、白い筋繊維は「白筋(はっきん)」と呼ばれています。「赤筋」は「遅筋(ちきん)」ともいい、収縮速度が遅いので持続的な活動に適しています。一方、「白筋」は「速筋」とも呼ばれ、有酸素運動には向きませんが、高い瞬発力を発揮できる筋肉です。にゃんこの筋肉は、この「白筋」の割合が多いので、瞬発力に長けているというわけです。ちなみにわんこは「赤筋」のほうが発達しているそうです。

「白筋」の発達に加え、柔軟な「脊椎骨」(いわゆる背骨)を持ち合わせていることも、高い瞬発力を発揮できる所以でございます。丸まった背中を「猫背」と言いますが、猫の背中が丸いのは、椎間板の柔軟性が高いからとも言われています。

柔軟性の高いカラダは、ケガをしにくいと申します。私もにゃんこを見習って、柔軟なカラダ作りに励むことといたしましょう。さて、今宵もギージーのひとり遊びにつきあいつつ、深い眠りに落ちていきたいと存じます。
猫山ぎん 拝
