コラム
日曜日の犬たち
~愛される理由~ 「プードル」
2021年4月18日
すっきりと晴れた雨上がりの日曜。本日、東京ではプードルフェスが開催されています。

プードルたちは春らしいカラーの洋服に身を包み、上品な飼い主さんとともにドッグヨガや試食を嗜みつつ、犬種万歳なイベントを楽しんでいることでしょう。
「甘えたがりと言われてもいい。いつも一緒にいたいだけ」
「歩くより抱かれるのが好き。何が悪いの?」
「月のサロン代金は飼い主をも上回るが許してほしい。プードルは毛が命なの」
「私の服は30枚。ママの服はパーカーとジーンズだけ」
「撮影されるためにかわいい私は存在する。お立ち台?余裕よ」
愛されプードルたちの声がひしめく会場の様子はぜひウェブでチェックしていただくとして、プードルという犬種を作り上げたブリーダーさんへのオマージュを込めながら、わたくしからはこの記事をみなさまにお届けします。

人気の犬種には愛される理由があります。
犬種が作成された背景に想いを馳せながら、令和を生きる犬たちの様子を眺めるのはわたくしの楽しみでもあります。プードルという不動の人気を誇るこの愛すべき犬たちについては特に。
プードルの歴史については言うまでもありませんね。古くはウォータードッグであり、ぼんぼりのようにシッポを丸くカットしたのは、湖の中でも「浮き」のような目印とするためとか。図鑑でよく見るプードルのオーセンティックなカットにはキドニーパッチというものがあります。ちょうど肝臓部に丸いパッチをあてたようなデザインです。これには水で濡れた身体でも肝臓を冷やさないようにと配慮された伝統的なルーツがあります。
現在のプードルたちは、そのほとんどがティディベアカットと呼ばれるものです。ネーミングのとおりぬいぐるみと見まごうかのようなシルエットは、プードルの愛らしい内面を表現しているようでなんともたまらない可愛さを放っています。
令和3年現在のプードルカットにおけるヒッツワードは「おパンツ」と「パンタロン」。加えて頭トップの刈込具合。耳フリンジの長さ。マズルあごの切り上げ角度。「プードルを飼う者、トリミング代を恐れるな」と言わんばかりの飼い主さんの熱量は、日本トリマー界に多大な影響を与えたはずです。
外見ばかりではありません。経験からハッキリ言いましょう。どの犬種よりも育てやすく飼いやすい犬であると。同時に、相当量のベッタリした愛情がマストであるとも。
「ママのトイレ?中まで着いていきますよ。ふつうに」
「お出迎え?半年ぶりに会うくらい嬉しさマックスですね。毎日ですが」
なんて声もプードルたちからは聞こえてきます。

最後に。トイプードルのサイズについて。小さい子ほど価値が高いかのような今の風潮には違和感を覚えます。小さい子も大きい子も、ハイオンもドワーフも、みんなみんな、かわいいですよ!
そう。「愛される理由」を彼らはみな知っています。
プードルは時代を読み、Kawaii!のハッシュタグを自分自身に付けながら、あなたと迎える毎日をエンジョイしていることでしょう。
どうぞ、世界で一番ハッピーな日曜の午後をお楽しみください。
あなたと、あなたと生きる命に愛を込めて。
See you next Sunday!
岩井 ゆかり
