コラム
ペットとの距離
「ペット」という呼び名は、本来使いたくありません。

都合上、そう統一しているだけです。ですから、例えば「ペットのうんぬん」と書くとき、心の中では「ああ、雑な呼び方だなあ、ペット。なんて」と、思っています。
パートナー、兄弟、親子、バディ、恋人・・・。
ひとつの命と、その家族のつながりについて「これ」という決まりはありません。
ソウルメイトや、コンパニオンアニマルなんて呼び名もありますね。
わたくしは動物の仕事に長く関わっておりますが、その関係について、いまだに「これ」という定義はありません。
ただ、かつて。深くきずなを育んだ一頭の犬が他界した日。
自身の一部を引き裂かれ、もぎ取られたように痛かったのを覚えています。
長い月日を濃密に暮らした彼は、すでに私の身体の一部になっていたのだと
その時、はっきりと思いました。

人により、ペットへの感情は様々なものがあると理解しています。
「ペットは家畜だから」
「ごはん、と言わずに、エサと言うべき」
「服を着せて、ばかみたい」
こうおっしゃる方もいます。
反論はしません。
しかし、ひとつの命を家に迎え入れたなら
とにかく大事に飼ってほしいと思っています。
大事に飼う、というのは、やたらと着飾らせたり、過保護にすることとは違います。
手をかけて、目をかけてほしいのです。
そうするうちに、相手がなにを考えているのかが、大体わかるようになります。
とおり一片のマニュアルには載っていない、命と命の繋がりができてくるのです。

ペットとの距離に一線を置いておいたほうが、死後の悲しみが少なくて済む。という考えもあるそうです。
でも、いいじゃないですか。
思い切り可愛がって。何度も四季を通り越して。見つめ合って。たくさん笑って。
その分、別れの日はつらいでしょう。
もう、明日は来ないんじゃないかってくらい悲しいでしょう。
あなたの人生に寄り添う命が、ひとつ増えたという事実。
これは何にも代えがたい幸福。
どうぞ、運命に導かれたペットとの暮らしを、思う存分エンジョイしてください。
主従関係、ペットとの距離間、人に言われたこと・・・
そんなことは気にせず、あなたとあなたのペットにしか作れない距離をギュギュっと
作ってしまってください。
ペットロスになどさせませんよ。
そのために、私たちOPERAが着いているのですから。
岩井 ゆかり
